大学生活は意外と忙しいです。
研究や課外活動が忙しいなどの理由で、「アルバイトに割く時間なんて無い」という大学生はたくさんいます。
しかし、世の中には「アルバイトをしていない大学生はダメだ」と勝手な評価をする方々や学生がいるのです。
大学生はアルバイトをすることが当たり前なのでしょうか。
また、アルバイトをしない大学生に何か不都合なことはあるのでしょうか。
今回は、大学生がアルバイトをする場合としない場合のメリットについてそれぞれまとめてみました。
日本の大学生のアルバイト事情について
現在、日本の大学生の約7割がアルバイトをしていると言われています。
つまり、大学生全体の過半数がアルバイトをしているということですね。
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また、アルバイトをしている大学生たちの多くは週に3日・合計20時間以内でアルバイト勤務をしているというデータがあります。
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さらに、アルバイトをしている大学生たちは平均で月4~6万円ほど稼いでいます。
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大学生がアルバイトをする主な理由・メリット
【1】お金のため
【2】就業経験を得るため
【3】出会いのため
【4】就職活動の際の話のネタを作るため
【1】お金のため
生活のためには、お金は勿論欠かせません。
サークルの飲み会やオシャレなファッション、友人たちと旅行のためにアルバイトでお金を稼いでいる学生はたくさんいます。
もちろん、生活に必要な資金を、親からの仕送りや奨学金のお金で賄えるという方もいるでしょう。
しかし、たいてい親からの仕送り額には限界がありますし、奨学金に至っては将来返済しなければならないモノです。
どちらも、おいそれとは使いたくないでしょう。
となると消去法によって、アルバイトがもっとも堅実にお金を手に入れる手段となってきますよね。
【2】就業経験を得るため
教員志望の学生が塾講師のアルバイトを経験するなど、自らが進みたい業界の仕事をアルバイトとして経験する学生はたくさんいます。
インターンも同様ですね。
就職する前に業界の仕事を経験できるので、学生の間にその業界に進むかどうかをしっかり考える良い機会になります。
特に、塾講師を経験したことのある私から言わせてもらうと、教員志望の学生は絶対に塾講師のアルバイトをするべきです。
受験生の担当生徒を持つと、「教える側には大きな責任が伴う」ということを身を持って経験できます。
【もっと詳しく】塾講師バイトって楽なの?仕事内容や向いてる人を元大学生講師が教えます
今の日本の社会では、一度就職してしまった業界からスムーズに別の業界に移るというのは難しいのが現状です。
学生のうちに進みたい業界がある程度定まっていて、さらにその業界内でアルバイトを募集している企業があるならば、絶対に積極的に応募するべきだと私は思います。
【3】出会いのため
私自身、アルバイト先で知り合ってから個人的に遊びに行くようになった友人は割といます。
アルバイト先の雰囲気にもよりますが、業種に関わらず、アルバイトは同年代の友人を作りやすい環境が整っています。
大学外の友人を作りたいのであれば、アルバイトを友人つくりに利用してもいいでしょう。
もちろん、恋人も同様です。
職場での出会いが恋愛に発展することなんてよくあることです。
ただ職場での恋愛・失恋は、職場の人間関係や雰囲気を破壊する原因にもなりやすいですからいろいろ気をつけましょう。
【4】就職活動の際の話のネタを作るため
アルバイトの経験は、就職活動で自分をアピールする際に話のネタとして使えます。
誰かに自分の性格をアピールする際など、自分についての具体的なエピソードや経験談があった方が話の説得力が増しますよね。
これは就職活動でも同じです。
自分をアピールする具体的なエピソードつくりのためにアルバイト経験は役立つのです。
具体的には、
●「バイトリーダーとして活躍し、リーダーシップの重要性について実践で学びました。」
●「3年間ずっと同じアルバイト先に務め、ひとつの事をやり抜くことに自信があります。」
などなどですね。
このように何か具体的なエピソードを持っておくと、面接官や人事の方の印象に残りやすくなります。
ただ、これは別にサークルやゼミ活動の経験でも代用できます。
就職活動の際、企業の採用担当者に「この学生はアルバイト経験が無いのか?落とそうかな」なんて思われることもありません。
アルバイトをする時間が無いほどに、研究や他の活動に没頭している優秀な学生はたくさんいますからね。
就職活動においてアルバイトの経験は必須ではなく、「アルバイト経験があると面接で話すネタが増えるかもしれませんよ」という程度のことです。
たしかにアルバイトの経験は就職活動で多少活かすことはできますが、アルバイトをしていたことで絶対に他の学生よりも有利になるとも限りません。
アルバイトの経験は、あくまで就職活動で自分をアピールしやすくするネタのひとつでしかありません。それを念頭においてアルバイトをするか否か考えるといいと思います。
アルバイトをしない理由・メリット
【1】時間的余裕のため
【2】精神的余裕のため
【1】時間的余裕のため
アルバイトをしないことで得られるものとしては、やはり「時間」がもっとも大きいでしょう。
「時給」という言葉からも分かるように、アルバイトは時間をお金に変えていると言えます。
なのでアルバイトをしないことで、若く貴重な大学生活の時間を消費する必要がなくなります。
ただ、その若く貴重な時間をいったい何に使うのかというところは重要です。
ゼミの研究なり、サークル活動なり、資格の勉強なり、個人によって有意義な時間の使い方というのは勿論異なるでしょう。
アルバイト以外で何か熱中できるものが一つでもあるのであれば、それに集中して邁進するのは素晴らしいことだと思います。
ですが、人間は怠ける生き物です。
明確な目標が無い学生にとって、大学生に与えられた「とてつもなく自由な時間」は持て余すことが多いでしょう。
そしてその結果、「一日中Youtube動画を見ていた」ということや、「ネットサーフィンしていたら気づけば一日が終わっていた」という状況も生まれます。
「毎日を無駄にしているのは分かっている、でも自分が何をやりたいのか分からない!!」
と、変わらない毎日に危機感を感じる方もいると思います。
自分が夢中になれるものが無く、なおかつ少しでも危機感を抱いている方。
そんな方は、アルバイトなり、インターンなり、サークル活動なり、何か行動してみることをおすすめします。
【2】精神的余裕のため
働くということは、身体的だけでなく精神的にも疲弊します。
多くの方が日常生活で悩んでいることの原因はたいていが人間関係だと言われていますからね。
アルバイトを始めると、お客さんだけでなく他のアルバイトの方や社員さんとの人間関係で必ず悩みは出てきますから、多少なりとも精神的に疲れます。
さらに、いくらアルバイトと言ってもすることは「仕事」です。
仕事である以上、アルバイトであってもある程度の責任は当然伴います。
慣れないことで失敗が続いたり、理不尽なことで叱られたりすることもあります。
そうすると大半の人は落ち込んでしまいますし、それが悪化すると精神的によろしくない状況になってしまうこともあります。
しかし、アルバイトをしなければこれらの悩みから開放されます。
無用な人間関係や理不尽なことに頭を抱える必要はなく、精神的に余裕を保つことができるでしょう。
まとめ
結局、大学生はアルバイトをするべきなのでしょうか。
正直、アルバイトの経験から学べることが多いことは事実です。
それに多くの企業は副業を禁止しているわけですから、一度就職してしまうとアルバイトをする機会がもう一生訪れないかもしれません。
大学生のうちにアルバイトでさまざまな業界に間近で関わることができるというのも大きなメリットです。
しかし、アルバイトは時間を対価に金銭を得る活動です。
大学生活は本当にあっという間に過ぎてしまいます。
経済的に困っていないのであれば、やはり必ずしもアルバイトをする必要はないと私は思います。
ただマイナーな業種を探してみると意外と自分に合ったアルバイト求人が見つかることがありますから、求人に軽く目を通すといいでしょう。