昨今、実際の選考にもつながるインターンシップに参加する学生が増えています。
しかし、参加中に様々なリスクに直面してしまう可能性もあります。
指示を守らずに会社の機器を操作して壊してしまったり、
他の学生や社員に怪我を負わせてしまったりすると、
最悪の場合には損害賠償問題になります。
また、出社する途中で事故にあった場合、
労災が適用される労働者と異なり、
学生については必ずしも十分なサポートが受けられない可能性がある
という点もリスクとして認識しておくべきでしょう。
そこで、学生である自分自身を守るためにおすすめするのがインターンシップ保険です。
インターンシップの期間は短いと1日の場合もあるので、加入を迷う学生の皆さんも多いでしょう。
しかし、万が一に備えてインターンシップ保険には入っておくことは大切です。
インターンシップ保険に加入する意味や、
加入が必要となる人はどういう場合なのかについてご説明するので、
ぜひ参考にしてください。
インターンシップ期間中に想定されるリスク
通勤途中や作業中の事故に合う
インターンシップ先に通勤する際や、作業中に事故に遭ってしまうリスクは誰にでもあります。
インターンシップに関わる事柄で思わぬ事故に遭い、入院をすることになって治療費がかかるような事態になることも想定されます。
そして、治療のために入院が長期化したり通院が長引いてお金がかかるなんてこともあり得るのです。
通常、”労働者”は通勤途中や作業中の事故に遭った場合、「労災保険」が適用となるのでそこから補償を受け取れます。
しかし、企業によってはインターンシップ制度の場合は、労災保険の適用外としている場合があるのです。
労災保険の適用外となった場合、治療費が自己負担になってしまうこともあるので注意が必要です。
会社のパソコンや備品を壊してしまう
インターンシップでは、企業に備えてあるパソコンや備品を取り扱うこともあります。
企業のパソコンや備品を破損した際、修理費が思った以上に高額になる場合があるんですね。
会社のパソコンやスマートフォンを落としてしまう、というのは無意識に思わずやってしまいそうですよね。
備品の破損以外にも、重要書類を誤ってシュレッダーしてしまったなど、思わぬ不注意が企業に損失を与えてしまうことになってしまうことがあります。
その状況や程度の大きさによっては、損害賠償を求められるようなことになるケースがあります。
保険に加入していることによって、万が一そういった問題が起きた場合でも補償を受けられれば安心ですね。
機密情報や個人情報の漏洩
企業は機密情報や取引先情報、個人情報など、非常に重要な情報を取り扱いながら仕事をしています。
インターンシップ期間中にそういった情報に全く触れないとは言えません。
万が一、情報を漏洩してしまうと、その責任の重さはとても大きなものになります。
短期間でも重要な情報を預ける企業側としては、
というのが本音です。
自分以外の人にケガを負わせてしまう
就業中に人にぶつかってケガをさせてしまったり、それが原因で業務や作業に支障をきたすことになってしまうといったリスクもあります。
こちらもその状況や程度の大きさによっては、損害賠償を求められるようなことになってしまう場合があります。
保険に加入していればこういったリスクにも備えられます。
上記のような不測の事態に備えるため、インターシップ保険を加入しておくことは自分にとっても、お世話になる企業に対しても大事なことなのです。
インターンシップ保険の種類
インターンシップ中の様々なリスクに備えるための方法として考えられるのが、各種の保険への加入です。
インターンシップに対応した保険には、
- 学生教育研究災害傷害保険(事故やケガへの補償)
- 学生教育研究賠償責任保険(賠償金の支払いに対する補償)
の二種類があります。
前者は、インターンシップ中に災害や不慮の事故などで学生自身が怪我等をした場合に、補償を受けることができるものであるのに対し、
後者は、インターンシップ中に不注意で企業や他人に損害を与えた場合にそれを補償するものとなっています。
それぞれ補償の対象や範囲が異なっていますので、なるべくリスクを低減するためにも、両方への加入を検討すると良いでしょう。
契約期間中は契約した保障内容が約束され、基本的には更新1年単位の掛け捨て保険です。
また、保険は大学経由で加入手続きするものと、個人で申し込みするものがあるため、目的に応じて必要な保険を選ぶことが必要です。
大学経由で加入手続きするインターンシップ保険
大学を経由してインターンシップに申し込む場合、以下の保険加入が義務付けられていることが多いです。
以下の保険は大学のキャリアセンターで申し込み手続きができます。
●学生教育研究災害傷害保険(学研災)
名称は略して「学研災」と略して呼ばれることが多いようですね。
授業中や学校行事中、大学が認めたクラブ活動などでの事故や災害によるケガを対象に補償を受け取れる保険です。
●学生教育研究賠償責任保険
学研災に加入している場合に、プラスで加入できる保険です。
他人にケガを負わせた場合や他人の財物を破損した場合に補償を受け取ることができます。
「最高1億円まで補償」となっている場合は、損害額により1億円まで補償してくれる、ということです。
インターンシップ先の備品破損なども対象となるので、学研災と合わせて加入する学生さんが多いようです。
個人で申し込みするインターンシップ保険
インターンシップを大学を経由せずに個人で申し込む場合、上記の学研災に加入していたとしても補償の対象外となります。
そのため、その場合は民間の保険で補償を備えることができます。
申し込みは大学の生協を利用することをおススメします!
●生命共済
生協が提供している生命共済であれば、ケガや病気による入院や手術、通院を補償してくれます。
セットプランになっており、割安な保険料で必要な保障を準備することができます。
ネットからでもお申込みできます。
●学生賠償責任保険
こちらも生協で提供している賠償責任保険です。
他人にケガをさせたり、物を破損した時に補償の対象となります。
また、インターンシップ期間中の賠償事故も補償対象となるため、個人でインターンシップを申し込む人は加入することが多いようです。
また生協以外でも、民間の保険会社にも同等の保険があります。
「災害傷害保険」や「損害賠償責任保険」と言われるものがそれに相当します。
もし大学に生協がない場合は、民間の「損害保険会社」でインターンシップ保険を検討しましょう。
今は割安な商品や、ネットからお申し込みできるところが増えているので、お申込みはとても簡単です!
まとめ
普段の生活とは違い、インターンシップの場合は何かあった場合、企業に迷惑をかけることにも繋がります。
また、大学生の皆さんにとって普段過ごしている生活と変わり、思いもよらない出来事が起きやすくなってしまいます。
インターンシップ制度は自分に合った就職先を安全に探すためにも、是非活用したい制度です。
必要最低限の保険は準備し、ぜひ有意義な経験にしてくださいね。