今回は、議員インターンシップの仕事内容やメリットについて、経験談を交えて語りたいと思います。
「議員インターンシップ」というと仰々しいイメージを持ってしまいがちですが、実際の仕事内容はそんなことはありません。
政治に興味を持っていてインターンシップ先に悩んでいるという方は、ぜひ議員インターンシップを選択肢のうちに入れてみてください。
議員インターンシップの内容
議員インターンシップとは、国会議員、都議会議員、区議会議員などの事務所で、議員の活動を補助する仕事を一定期間体験できるものです。
私は、都議会議員の事務所で朝の街頭演説の際のビラ配り、ポスター貼りなどの仕事を春休みの間お手伝いしました。
基本的な1日の仕事の流れ
- 朝7時半~:街頭演説のサポート
- 朝9時頃:朝食
- 朝9時半~:お手紙の整理梱包
- お昼時:昼食
- 午後:ポスター貼り
朝7時半に駅前の街頭演説をする場所に集合し、議員の方が演説をしている間横でビラを配布します。
一時間半ほどビラ配りをした後に事務所に戻り、コンビニで買った朝食を食べます。
朝食を食べた後、後援会の方々へお送りするお手紙の内容物を整理して梱包する作業をお昼頃まで行います。
昼食は事務所近くの飲食店でとります。
そして、午後からはポスター貼りの仕事をします。
家を一軒一軒回って「ポスターを貼っていただけないか」とお願いをして、貼っていただけるという場合にはポスターを貼るという作業を行います。
議員の方が議会で登壇する際には仕事を休んで議会を見に行ったり、議会を案内してくださる機会がある際には、通常の仕事を休んで議会の見学に行くこともありました。
自分の簡単な経験談(始めるまでの経緯・給料・期間など)
私は大学の先輩に勧められて議員インターンシップを始めました。
給料は、残念ながら無給です。
期間は大学の春休み中でした。
事務所によるかと思いますが、私の事務所では特に「何時間働かなければいけない」という義務はなく、シフトは自由に組むことができました。
ただし、100時間以上働くと『議員インターンシップ修了証』というものがもらえます。
議員インターンシップに参加するという方は、どうせなら100時間以上働いて修了証をもらうことをお勧めします。
メリット(おすすめポイント)4選
【1】政治に関心を持つようになる
私は議員インターンシップに参加してから政治に関心を持つようになりました。
政治の現状にどのような問題があるのか、解決するにはどうしたらよいのかといったようなお話を議員の先生から直接聞くことができ、非常に勉強になりました。
また、自分が働いている事務所の議員の方の「議会での発言」や「街頭演説での演説内容」をしっかりと聞くようになり、政治の現状への理解が深まりました。
【2】営業スキルが身に付いた
ポスター貼りの仕事では、各ご家庭のインターホンをいきなり鳴らしてポスターを貼ってもらえないかどうかお願いをします。
もちろん最初はかなり緊張しましたが、最後の方にはかなり慣れてきてポスターを貼らせていただきたい旨の説明やお願いの仕方が上手くなっていきました。
営業スキルなどが身につくのでおすすめです。
【3】議員さんに施設を案内してもらえるかも
私は、都議会議員の先生に東京都庁を案内してもらいました。
将来東京都庁に就職したいと思っている方などは、都庁の様子を知ることができます。
さらに都議会議員の方が案内してくださるので、普段は入れないであろう都議会議事堂にも入ることができました。
【4】志の高い学生に出会える
私がインターンシップに参加した際には、他にもインターン生が私を除いて3人いたのですが、それぞれの学生が意識が高く、将来の進路について考える良い機会になりました。
他大学の学生との交流を持つことで、他大学の特徴や他大生の進路などについて知ることができ、興味深かったです。
デメリット(不満)3選
【1】給料は基本的に無い
基本的に無給だというのはデメリットだと思います。
春休み中のかなりの時間をインターンシップで使いましたが、給料は出ませんでした。
政治や行政の仕事に興味がない方はあまり申し込まない方が良いかもしれません。
【2】希望した議員さんのところで働けないこともある
私の場合、自分が希望していた政党の議員の方ではなく、別の政党の議員の方の下で働くことになりました。
議員インターンシップに応募する際に要望を伝えることができますが、その際に要望の優先順位をつける項目があります。
そのため、自分が応募したい人の所属政党を選びたいと思っている方は、第一希望の欄に自分の希望する政党に所属する議員のもとで働きたい旨の記載、もしくは選択しておくと良いでしょう。
【3】仕事内容は基本的に雑用
確かに政治についての理解は深まります。
しかし、議員インターンシップの基本的なお仕事内容は、ポスター貼りや書類の整理などの仕事になります。
それを理解しないで参加してしまうと、少し物足りないと感じてしまう面もあるかもしれません。
どんな学生に向いてる?
「政治に興味がある学生」や「将来公務員になりたいと思っている学生」にとっては、議員がどのような活動をして、どのように社会に貢献しているのかを知ることができる良い機会であると思います。
その一方で、公務員や政治に興味のない方は、インターンシップは基本無給なのであまりおすすめできません。
求人を探す方法
私は先輩の紹介で議員インターンシップに参加したのですが、紹介がなくてもインターネットから申し込むことができるようです。
インターネットで「議員インターンシップ」と検索すると、検索上位に議員インターンシップの求人サイトが表示されます。
それらのサイトから「説明会に参加する」をクリックして必要事項を入力すれば、説明会に参加することができるようです。
申し込む際の「志望理由」「自己PR」で気をつけるべきことは?
議員インターンシップの面接では、「学生面接」と「議員の方による面接」の二つがあります。
聞かれる内容は人によって違うとは思いますが、どちらの面接でも「志望動機」については聞かれると思います。
また、議員インターンシップで面接に落ちるということはほとんど無いとは思います。
面接の際には服装に気をつけて普通に受け答えをすればまず落ちることはないでしょう。
ちなみに、私が面接を受けた際にはほとんどの方がスーツで面接を受けていました。
議員という立場上、受け入れることができない場合というのもありますので、議員の方の立場に立って採用してもらえるかどうかを考えるということが大事だと思います。
その他、知っておいたほうがいいこと
議員インターンシップでは、政治家の方に議会を案内してもらったり、政治について知る機会がたくさんあって非常に勉強になります。
しかし、その一方では、仕事内容が「早朝の街頭演説のお手伝い」であったり、「ポスター貼り」といった飛び込み営業のような仕事があり、精神的にも体力的にも厳しい仕事を任されることもあります。
また、自分の失敗が議員さん自身の信用低下につながることがありますから、手を抜いてテキトーなことをすることは許されません。
そのため、仕事は結構きついということは覚悟しておいた方が良いかと思います。
議員インターンシップを始める方へのアドバイス
議員インターンシップでは自分の希望がすべて通るわけではないので、「最低限これは譲れない」という条件は用意しておいた方が良いです。
- 「第一希望」
- 「第二希望」
- 「第三希望」
というように、自分が優先したい条件のを順位付けをして提出することができ、希望順位が高い条件は考慮してくれる可能性が高いです。
例えば、
●「議員の先生の所属する政党を指名したい」
●「仕事場と自分の家の距離が近いほうがいい」
といったものが自分の希望通りにならない可能性もあるので、このような条件は希望順位を高くしておいた方が良いでしょう。
また、朝の街頭演説を手伝う場合は非常に朝早く起きなければなりません。
遅刻してしまうとかなり印象が悪くなってしまうので、長期休暇中に生活リズムを整えるのは大変ですが、早寝早起きの生活を心がけるようにしておいた方が良いでしょう。
ちなみに、ポスター貼り等の飛び込み営業のような仕事が苦手な方は、事前に伝えておくとその事を考慮してくれる可能性もあります。
以上、議員インターンシップをする方は頑張ってください。