夜間大学に現役から進学する際の4つのデメリット|就職活動は大丈夫なの?

大学の夜間部、または第二部と言われるのが「夜間大学(夜間学部)」です。

夜間大学は、もともと「昼間に仕事がある」などの理由で大学に通学することが難しい人たちのために作られたものでした。

近年では存在感が薄れてきたともいいますが、現役生が夜間大学に入ることに意味やメリットはあるのでしょうか?

今回は夜間大学のメリットとデメリットについて説明します。


目次(もくじ)

夜間大学とは何か

教養 大学

夜間大学は「働きながら学びたい」というニーズに応えるため、第二次世界大戦後に設置されました。

昼間の授業を「一部」、夜間の授業を「二部」と表現することから、夜間学部のことを「第二部」と表記することもあります。

時代の流れとともに、大学に進学する学生は増えてきているものの、一方で夜間学部に通う学生は継続的に減少しています。

夜間学部に通う学生は減少している

現在、約50校ほどの大学が夜間学部を設置していますが、「学生数の減少」と「教員の負担軽減」などのために夜間学部を廃止する動きも出ています。


夜間大学を探す方法

大学・短大を調べるTOPのサイト内で「夜間」「二部」と検索すると、

夜間学部を設置している大学を探すことができます。

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ぜひご活用ください。

夜間学部のメリット

(1)昼間部に比べて学費が安いことが多い

費用

学費がほぼ一律である国公立大学で比較すると、昼間部と夜間部の標準学費は以下のようになります。

文部科学省令で定める2018年度の「標準額」

 昼間部夜間部
入学金

282,000円

141,000円

授業料

535,800円267,900円

初年度納入金

817,800円408,900円

ご覧の通り、夜間部の初年度納入金は昼間部のちょうど半額になるように設定されています。

入学金や受験料についても、夜学部は昼間部のちょうど半額になるように設定されていることが分かりますね。

昼間部と夜学部の学費を比べると、国立大学では初年度だけで40万円以上の差ができます。

経済的な理由で進学を諦めていた学生からすれば、夜間部はとても魅力的な条件でしょう。

基本的には、国立大学でなくても私立大学でも昼間部よりも夜間部の方が学費が安いです。

しかし、昼間部も夜学部も学費があまり変わらない大学もあるので注意してください。

私立大学の夜間部に興味がある方は個別に確認することが必要です。

(2)夜間部は入試の難易度が比較的低い

同じ大学の昼間部と比較すると、一般的に夜学部の方が入試の難易度が低いです。

したがって、同じ大学であれば昼間部よりも夜間部の方が入学しやすいということが言えます。

実際、模擬試験の判定などでも夜学部の方が判定の方がよく出ます。

(3)授業内容で差がない

夜間部の授業時数は昼間部に比べて少ないですが、これは夜間部の授業内容が削減されているわけではありません。

1時間ごとの内容は凝縮されているので、自分で勉強しなければならないことが多いようカリキュラムが作られているのです。

決して夜間部の授業内容が昼間部に劣るわけではありません。

ちなみに、夜間に行うことができない実習などは時間を調整して昼間に実習を受ける必要があります。

(4)卒業資格でも差がない

また、夜間部の卒業資格も昼間部と同じく「学士」です。

大学卒業時に取得する資格も、基本的に昼間部と同じです。

(5)日中の時間を自由に使うことができる

夜間部は18時前後に開講します。

ということは、それ以前の時間の使い方は自由です。

アルバイトをするもよし、自学するための時間に充ててもよしというわけです。

時間の使い方について自由度が高いのも夜学部の魅力の一つでしょう。

(6)世代を越えた交流ができる

20代前後の学生が多い昼間部と比べ、夜学部にはさまざまな背景を持った方々が在籍しています。

企業などに勤めながら大学で学ぶ人、主婦や定年退職後に学びなおしのために通う人、資格を取るために通う人など実にバラエティ豊かです。

世代を越えた交流の中で、同年齢集団で過ごしているときに得られなかった刺激を得られるかもしれません。

場合によっては、自分自身の人生を考え直したり、目標設定のヒントをもらうことができるでしょう。

夜間学部のデメリット

やりたいこと

(1)生活リズムが乱れがちになる

夜間学部の最大のデメリットは、時間の管理や生活リズムが乱れやすくなるということです。

昼間部の場合、昼間の時間帯が授業で埋められることが多いので、朝も決まった時間に起床し、帰り時間もある程度決まっています。

1週間のスケジュールも立てやすいです。

それに比べると夜間学部は自由度が高すぎるので、自分の行動をコントロールすることが難しいのです。

最もわかりやすい例が朝の起床時間です。

授業が18時からなので朝から起きる必要がありません。

そのため、ついつい朝寝をしてしまい起きて行動するのが正午以降ということになりかねません。

また、生活リズムが乱れると疲れやすくなります。

昼間部の学生と同じほど睡眠時間を取っていても疲れが取れにくいのです。

夜中心の生活をしたことがあれば実感として分かるかとは思いますが、同じ6時間睡眠でも、夜の12時前に寝るか12時を過ぎるかで疲労感は雲泥の差です。

(2)落とせない授業が増える

昼間部の場合、試験やレポートがうまくいかず単位を取り損ねても、翌年に取り直すことでリカバリーすることがしやすいです。

ところが、授業時数や開講授業数が少ない夜間学部の場合、一度単位を取り落とすとリカバリーが大変です。

必要単位数を確保できなければ、当然、留年してしまいます。

昼間部に比べると、夜間部は授業面で失敗が許されないという緊張感があります。

(3)サークル活動が限られる

サークル活動はたいてい、大学の授業が終わったあたりに始まります。

夜間学部の学生はちょうどその時に授業を受けています。

したがって、夜間学部の学生はサークルなどに参加しにくくなります。

この点についてはサークルの活動時間や曜日などによって一概に言えませんので、夜間学部の学生でも参加しやすいサークルを選ぶということもできます。

ですが、昼間部の学生たちと混ざってサークル活動を行うことを苦痛に感じてしまう夜間部生もいることは事実です。

(4)同じ年の学生たちが帰宅する時間に登校する

夜間部の学生たちは、昼間部の学生たちが大学から帰宅するような時間から入れ違うように登校します。

「大学といえば昼間部」というイメージが強い昨今、夜間部は昼間部と授業時間が大きく違うので、世の中の大学生たちと逆行しているかのような錯覚を感じてしまうこともあります。

また、昼間部の学生たちと生活時間が異なることを言い訳にしてしまい、青春を送る気がなくなってしまうということも考えられます。

夜間部は就職活動で不利になるの?

就職

「夜間部の学生は就職活動で不利になってしまうんじゃないの?」と心配になってしまう方は多いと思います。

この不安に対する一応の答えとしては、「昼間部を比べた場合、夜間部が就職活動で不利になるかどうかは企業による」と言えます。

まず第一に、企業側が入社希望の学生を昼間部なのか夜間部なのか判別できないことがあります。

企業側が夜間部の学生に気づくポイントとしては、主に以下のような場合が挙げられます。

● 卒業証明書(成績証明書)に「二部」の記載がある場合

● 学籍番号が昼間部の学生と異なる場合

● 志望理由書など企業に提出する書類に「二部」と学生自ら記載する場合

● 面接で「二部」に在籍していることを学生自ら面接官に伝える場合

そして、企業側が夜間部(二部)の学生だと気づいたとしても、昼間部の学生に比べて採用に関して不利にするかどうかはわかりません。

企業の採用担当者によって対応は異なるでしょう。

このように、夜間部に在籍していることで就職活動で不利になるかどうかは私たちには分からないのです。

実際、夜間部を卒業して有名企業から採用通知をもらう学生は毎年たくさんいます。

しかし、常に大きなストレスに晒され続ける就職活動期において、企業に不採用にされた際に「夜間部だから落とされたんじゃないか」と疑心暗鬼になってしまうことは十分考えられます。

このようなリスクを負いたくないのであれば昼間部を選ぶべきだと言えます。

夜間部に行くなら強い精神力が必要

工学部

費用面は時間面で夜間学部には大きなメリットがあります。

その一方、夜間部を卒業するためには自分をコントロールする能力・精神力が必要です。

「経済的に進学が難しい人」や「自分自身をしっかりとコントロールできる自信がある人」にとっては、夜間学部はとても価値あるでしょう。

しかし、経済的な問題がなく、自己制御に自信がない人であれば夜間大学は自堕落な生活を送る原因ともなります。


また、「自分が夜間部でやっていける人間か」を分析することはもちろんですが、「夜間部に通う学生が年々減少している」という事実についてもう一度深く考えていただきたいと思います。

どうして夜間部を設置している大学が減ってきているのか?

どうして夜間部に通う学生が減ってきているのか?

このあたりをもう一度しっかり考えてみることをおすすめします。

学費面で夜間部を検討しているなら

夜間部は確かに学費が安いです。

しかし、学費のメリットに惹かれて夜間部を選ぶと後悔することになるかもしれません。

夜間部に通いながら自分の目標を叶えるには、相当に強い精神力と行動力が必要です。

「昼間部に行きたいけどお金が無い」という方は、ぜひこちらの記事を参考にしてみてください。

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