学歴ロンダリングの意味とは?どんな人にメリットがあるか説明します

学歴ロンダリングの意味とは?どんな人にメリットがあるか説明します

テレビのニュースなどで「マネーロンダリング」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

日本語に訳すと「資金洗浄」ですね。

そして、似た言葉に「学歴ロンダリング」という造語があります。

強いて訳せば、学歴ロンダリングは「学歴洗浄」といった感じでしょう。

この学歴ロンダリング、いったいどんな意味があり、どんな人にメリットがあるのでしょうか。

分かりやすく解説します。


元予備校講師の営業マンです。
高校の非常勤講師、学習塾・予備校の講師の経験を活かして大学受験に関する記事を執筆しています。

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学歴ロンダリングとは何か

英語の「laundering」には、名詞で「洗浄・洗い替え・ごまかし」という意味があります。

そして、「何らかのことをごまかすために行われる行為」といったニュアンスがこの言葉には含まれています。

つまり、学歴ロンダリングは「学歴をごまかす」という意味であり、最終学歴を上位の大学(院)に塗り替えてしまうことを指します。

具体的には、この二つの学歴ロンダリングがよく行われています。

● 自分の大学よりも高いレベルの大学に転学する

● 自分の大学よりも高いレベルの大学院に進学する

例えば、地方国公立大学に入学した学生が、

最高レベルの国公立大学である旧帝大の大学院に進学することで、

最終学歴を旧帝大クラスとすることが挙げられます。

学歴ロンダリングのメリット

出身学部よりもレベルや知名度が高い大学に進学し、学歴ロンダリングをするメリットは、いくつか挙げることができます。

(1)最終学歴が「有名大学」になる

就職活動において、学歴は選考基準の一つです。

偏差値が低い、あるいは知名度が低い大学の出身者は、有名大学の学生に比べて不利に扱われるというのは、就職活動でよく聞かれる話です。

この点、学歴ロンダリングにより、最終学歴としてレベルの高い大学を書くことができるのは、メリットと言っていいでしょう。

(2)研究職などで採用される可能性が高まる

大学院は、学部よりも専門的な内容を研究する期間です。

大学院に進学することで、より専門的な研究に携わったとみなされ、研究職として採用される可能性が高まります。

また、一般に有名大学は研究室の予算も多いので、研究環境が大きく改善されることが期待できます。

学歴ロンダリングのデメリット

学歴ロンダリング(上位大学の大学院に進学する)には、デメリットもあります。

(1)就職活動の開始年齢が遅くなる

浪人・留年を経験していない場合、学部卒の大学生は21歳から22歳にかけて就職活動を行います。

就職活動での扱いは「新卒」です。

それに対して、大学院卒の場合は、修士課程卒業でも就職活動は23歳から24歳にかけて行います。

学部生に比べると、年齢が高い学生の採用を敬遠する企業もあります。

また、学歴が高い分だけ人件費が高くつくと考える企業は、採用を手控える可能性があります。

(2)大学院の授業についていけなくなる

大学院は、学部に比べると研究の色合いが強まります。

それは、文系も理系も同様だと考えて良いでしょう。

学会に出席する回数も、大学時代に比べて増加します。

大学院の修士課程は、2年しかありません。

その2年の間に研究テーマを定め、論文作成まで成し遂げる必要があるのです。

大学院での授業は、ゼミ形式やレポート発表などが増加しますので、授業準備も大変です。

特に、成績下位の大学から上位の大学院に進学した場合は、周囲の大学院生との学力ギャップに苦しむかもしれません。

(3)修士論文が大変

学部生の学士論文に比べると、修士論文はハイレベルなものを要求されます。

私個人の例で言えば、学部生時代の卒業論文は70ページ前後でしたが、修士論文はほぼ倍の150ページ。

参考文献は、学部時代の数十冊から、修士論文では100前後に及びました。

修士課程では、論文を書くために必要な時間も増加します。

大学院入試は容易ですが、修士論文を書いて修了するのは学部よりも大変なのです。

(4)大学院進学に学費がかかる

国立の大学院の場合、入学金は約280,000円、年間授業料が約530,000円ですから、修士課程の2年間で150万円近くの出費です。

さらに、私立大学の場合は、より多くの学費が必要になります。

大学院に進学するためには、たくさんの学費が必要になるのです。

学歴ロンダリングが本当に必要?

どちらかといえば、学歴ロンダリングにはデメリットが多い気がします。

ただ、学歴ロンダリングのメリット・デメリットを論じる前に、もっと大事なことがあると思います。

それは、大学(院)で研究することの意味です。

現在、大学進学率の向上により、「高度な専門知識」を学ぶ場である大学の学生の学力低下が心配されています。

研究の場というより、大学が就職活動の準備の場になっているように個人的には感じます。

単に、

最終学歴を上げたい

という動機だけで上位の大学や大学院に進学するのは、本末転倒です。

日本の就職活動では、学歴が重視されるのは否めない事実ですが、学歴だけに頼って就職した場合、就職後にも苦労することが多いのです。

行きたい就職先に高い学歴が必要なのか、本当に学歴ロンダリングをする必要があるのか、しっかり考えるべきです。

文系の大学院進学は覚悟が必要

理系に比べて、文系の大学院生は就職活動が大変です。

理系は多くの学生が大学院に進学しますし、企業も大学院を卒業した修士の学生を積極的に採用します。

しかし、文系の修士の学生を採用する企業は、理系に比べると少ないのは事実です。

学歴を求めて文系の大学院への進学を考えている方は、この点に気を付けましょう。

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