ここでは、大学に行きたくない時に考えて欲しいことについてまとめています。
大学に行きたくないというのは「甘え」なのかと気になる方もいるでしょう。
「大学のことを考えただけで吐き気やめまいを感じる」という方や、どうしても学校に向かう足が重くなりがちな方もいると思います。
今回は、大学に行きたくないレベルを3段階に分けてそれぞれの解決策について書いてみました。
この記事を参考にして、大学に行きたくないと感じる悩みの本質的な問題を整理してみてください。
大学に行きたくないのは甘えなのか
そもそも「大学に行きたくない」という感情を抱くのは甘えなのでしょうか。
大学に行きたくないと感じている学生の多くは、自分のその感情が一般的にどう評価されるのか気になっているはずです。
まず簡単に答えを述べておくと、大学に行きたくないという感情を抱くのが甘えであるか否かは人によります。
●「なんだかやる気が出ないから大学をサボろう」
●「雨が降っているからサボろう」
このような軽い考えで大学に行きたくないと感じる学生はたくさんいます。
そして、これらの学生は世間から「甘えている」と評価されても仕方がないでしょう。
高校生では、当然これらの理由で学校を休むことは許可されませんし多くの企業でも同じです。
しかし、以下のような重い理由で大学に行きたくないと感じる方々は違います。
●「常に大学のことが頭の片隅にあり、日常生活に悪い影響を及ぼしている」
●「大学に行くことを考えただけで頭痛や吐き気がする」
これらの理由で大学に行きたくないと感じている学生は、甘えであるとは決して言えません。
なぜならば、これらの理由は自分自身で簡単に対処することが困難だからです。
そもそも「大学に行きたくない」という感情を周りから「甘え」と評価されても、それを気にする必要は無いのです。
嫌なこと、悩んでしまう対象は人それぞれ個性があるのですから、勝手に他人から決めつけられた「評価」は気にしなくてOKです。
学校や職場に行きたくないと感じることは誰しもあります。
高校生でも学校に行きたくないと感じることはありますし、会社員でも会社に行きたくないという日はあります。
それはスポーツ選手であろうが、芸術家だろうが、公務員だろうが変わりません。人間として当然の感覚なのです。
しかし、それでも大学に行きたくないという感情を抱くこと自体に不安を感じているという方。
そんな方は、自身がどうして大学に行きたくないと感じているのかその理由を整理してみましょう。
大学に行きたくない理由を把握しよう
まず、大学に行きたくないと感じてしまう理由をあなた自身は把握できているでしょうか。
どうして「大学に行きたくない」と感じてしまうのか自身で把握出来ていないのであれば、まずはそれを把握するところから始めてみましょう。
●「うまくいかない人間関係」
●「将来への漠然とした不安」
●「学費や賃貸に関するお金の問題」
など、大学生にはさまざまな悩みがあります。
しかし、大学をつまらないと感じてしまう理由は主に以下の9つです。
まずは大学生が抱えやすい以下の9つの悩みの中から、自分に該当するものが無いかチェックしてみてください。
9つの主な理由
大学コンプレックス
高校とのギャップ
友人がいない (ぼっち)
サークル・部活動が楽しくない
授業がつまらない
お金が心配
学生としてやりたいことが無い
成長できないことへの不安
将来への不安
これらの悩みの中から、あなたが大学に行きたくないと感じてしまう理由を探してみましょう。
そして、この中に心当たりがある悩みがある方はこちらを参考にしてみてください。
自分の性格が原因の可能性
なんて言うと変な気がしますが、実際、性格は人の行動力に影響します。
自分が「内向的」なのか「外向的」なのかを知るだけでも、自分の性格との付き合い方が変わります。
一度、自分の性格を客観的に見つめ直すためにも、性格診断テストを受けてみてはいかがでしょうか。
個人的にオススメなのは、こちらの無料のネット性格診断テスト(16personalities)です。
有名なのでご存知の方も多いと思いますが、10分間ほど質問に答え続けるだけで自分の性格を16タイプのうちのどれかに科学的に分類してくれます。
私はいろいろなサイトの性格診断を試してきましたが、一番心にグサグサきたのがこの診断でした。
広告ではなく純粋に心からおすすめできる診断テストですので、ぜひやってみてください。
留年しそうな方へ
留年しそうで大学に行く気力が湧かないという方もいると思います。
私も留年を覚悟したことが一度ありますが、留年を覚悟した瞬間に大学のことなんてどうでもよくなったことを覚えています。
留年のことで頭が一杯で大学に行きたくない方はこちらをどうぞ。
どのくらい大学に行きたくないのか
上の項目で、大学に行きたくない理由を把握することの重要性について書きました。
しかし、大学生活の悩みの種を把握するだけでは十分ではありません。
もっと重要なのは、大学に行きたくないと悩む深刻度です。
以下で、それぞれの悩みの深刻度を分類してみました。あなたがどのレベルで悩んでいるのか考えてみましょう。
悩みレベル1
「大学生活で大きな悩みは無い」
「大学に行くのがいつもめんどくさい」
朝に目が覚めて、「大学に行くの面倒くさいな」と感じてしまうようなことは誰にでもあることです。
また「大学に大きな不安要素は無く、大学の授業に行くのもそれほど嫌ではないけれど、家を出発するまでにあれこれ考えてしまってスムーズに大学まで行くことが出来ない」という方も多いはずです。
これらのように大学生活に大きな悩みを抱えていない方々にとって重要なことは、とにかくスムーズに授業に出席することであると言えます。
そんな方は、こちらの項目をから読んでみてください。
悩みレベル2
「漠然とした悩みをずっと抱えている」
「解決方法の分からない問題に頭を悩ませている」
このように悩んでいる方々は、まず周りの人間に悩みを相談してみましょう。
家族に話しにくいことであれば、まず信頼できる友人に相談してみると良いと思います。
相談することで、自分が抱える日々のストレスを多少なりとも吐き出すことができます。
悩みを他人と共有することはとても重要です。
また、人間関係の悩みや性の悩みなど身近の人間には相談しにくい場合もあるでしょう。
家族に相談できないような内容であれば、大学の学生相談室で相談してみましょう。
そんな方は、こちらの項目から読んでみてください。
悩みレベル3
「大きな悩みがあり、日常生活に影響している」
「大学のことを考えるだけで頭痛や吐き気を感じる」
このような方々は、すぐに「大学の学生相談室」や「病院の心療内科」に向かうべきです。
なによりも大切なのは、悩みを一人で抱え込まないことです。
「相談してもどうせ解決しない」と自分で割り切ってしまう前に、まず人に相談しましょう。
人間は悩みを抱えていると視野が狭くなってしまいがちです。
自分の現在の状況を客観的に把握するという意味でも、まずは人に相談しましょう。
毎日多くの方が学生相談室や心療内科を訪れていますので、何も恥ずかしいことではありません。
ぜひ、こちらの項目から読んでみてください。
授業に行くための対策(大学に深い悩みが無い学生向け)
ここでは、「大学に大きな悩みを抱えていないけど、家を出るまでが長くて悩んでいる」というような学生が、少しでも大学に向かう足を軽くできるようにするための対策案をまとめています。
※この対策案を推奨するのは、上の項目で挙げた悩みレベル:低・中の方ですので注意してください。
対策1:目覚まし時計で起きられない時
そもそも朝に上手く目覚めることが出来ないという方。
体質や体調の問題で朝に弱い方は仕方ありませんが、どうしても二度寝してしまうことに悩んでいるというような方には以下の4つ手段を提案します。
● 目覚まし時計を増やす
● 目覚まし時計を遠くに置いて寝る
● 目覚まし時計を買い替える
● ウェアラブル端末を利用する
まずは基本ですが、朝起きられない方は目覚まし時計を2つ以上セットしてみましょう。スマホのアラームと目覚まし時計の併用で多くの方は起きられるはずです。
また、目覚まし時計を自分から遠い場所において寝るというのもおすすめです。目覚ましを止めるために必ず動きますから効果が大きいです。
これでも起きられない方は、目覚まし時計を買い替えましょう。
集合住宅で暮らしているなどの理由によって、できるだけ大きな音を立てたくないという方もいると思います。
そのような方には目覚まし時計ではなく、「 スマートウォッチ」のような目覚ましバイブ機能がついたウェアラブル端末がおすすめです。
対策2:友人に会うことを通学目的にする
「授業内容がつまらない、時間の無駄だから出席したくない」と感じてしまうことってありますよね。私が大学に行きたくなかった主な理由もこれです。
しかし、出席率が成績評価の対象に入っている授業を頻繁に休むわけにはいきません。
そのような場合に提案するのが、友人に会うことを通学目的にする案です。
「友人に会うために授業に出席しているのだ」と考え方を変えるだけで、体が多少は軽くなると思います。
もし同じ授業を履修している友達がいないのであれば、サークルやゼミの友人でもいいです。
とにかく授業以外で大学に行く理由を作りましょう。
対策3:何も考えず、とにかく家を出る
これは特におすすめの方法です。
私も家を出るまでに大学のことを考えすぎて、少し憂鬱な気持ちになってしまうことが多々あります。
ですから、とにかく最寄の駅までは何も考えず、ただただルーティーンにしたがって身支度を整えて家を出られるよう心がけています。
悩みすぎはストレスの元ですし、朝は特に一日の気分を左右する重要な時間帯です。
朝起きてからは、大学のことを出来る限り考えないように意識して大学に向かうといいでしょう。
また、遅刻ギリギリに起きて急いで身支度をして外に出るなども有効です。急いでいれば余計なことは考えなくて済みますからね。
対策4:「大学に行くだけで良い」と考える
社会人になると行きたくない会社に嫌でも行かなければなりませんし、さらに働かなければいけません。しかも朝から晩まで。
しかし、学生であれば数コマの授業を受けるだけで終わりですし、授業の間に「仕事をしろ」なんて言われません。
授業がつまらないんだったら「授業中は寝ていてもいい」と私は思います。
「何もしなくても良い。行くだけで良い。」と考えれば、多少は足が軽くなりませんか。
対策5:大学に行かない・休む
最終手段ですね。
どうしても大学に行きたくないのであれば仕方ないです。
そういう日もあります。
自分を攻める必要はありません。
そんな日は「次の日への充電日」と考えて、授業をサボタージュしてしまいましょう。
こういう日のために、先生たちは「授業出席日数」を決めているんです。
「欠席は○回まで」と決められている場合、つまり「○回まではサボれる」ということじゃないですか。
「調子が悪すぎる」という日は、無理せず自主休講にしましょう。
これらの対策をしていれば、少しは大学に行くまでの足が軽くなるはずです。
しかし、大学生活に大きな悩みを抱えている方たちに対しては、これらの対策は本質的な解決にはつながらないでしょう。
そんな方々は、あなたが大学に通う理由について一度整理してみましょう。
あなたが大学に通う理由とは
あなたは「なぜ自分が大学に通う必要があるのか」を把握しているでしょうか。
大学生の多くは、それぞれ大学に通う目的を持っているはずです。
たとえ大学に通う明確な目的を持っていないとしても、何かしらの理由や成り行きがあって大学に進学しているはずです。
新しい価値観や知識を得るために大学に通っている学生もいますし、「大卒」というステータス目当ての学生もいます。
まわりに流されて大学に進学した学生も多いでしょう。
大学は将来の夢を明確に持っている学生だけが通っているわけではありません。
4年間の大学生活はモラトリアム(猶予)期間でもあるわけで、自己決定や将来に対しての明確なイメージが出来ていない学生はたくさんいます。
ですが、あなたは何かしらの目的や理由があって大学に進学することを決めたはずです。
大学に行きたくないと感じているのならば、あなたが大学進学を決めた理由を思い出してみましょう。
受験生の頃に何か大学に通う目的を持っていたとしても、大学生活の中でその目的が変わっていることだって当然あります。
大学生としてさまざまな価値観や知識に触れていれば、考え方や通学目的が変わることだってあります。何もおかしいことではありません。
「あなたはなぜ大学に通っているのか」
こちら(大学に行く意味は有る!大学生の4つのメリットを説明します)を参考にして、もう一度考えてみてはいかがでしょうか。
大学を辞めたいと本格的に考えている方へ
大学に魅力を感じず、大学に通うことを苦痛に感じてしまうという方は、周りの方に相談してみてください。
まわりの方々に相談してよく考えた結果、大学に通うのを辞めるのが最良であるという判断に至ったのであれば、大学を辞めるという選択をするのもいいでしょう。
しかし、周りに相談せずに大学を辞めてしまうと「やっぱり辞めるべきではなかった」とあとで後悔することがあるかもしれません。
実際、私も大学を辞めて後悔している友人が一人います。その友人は、通信制大学に移ったあとにフリーターになりました。
そんなことのないよう、周りの客観的な意見を取り入れることはとても重要なのです。
大学生におすすめのカウンセリングを受ける方法
カウンセリングに対して少し拒否感をもっている学生も多いと思います。
しかし「ただお話を聞いてもらうだけ」だと考えればハードルが低くなると思いますし、何事も経験です。
私が大学生におすすめするカウンセリングの方法は以下の3つです。
【1】在籍している大学の学生相談室で相談
あなたご自身が在籍している大学の学生相談室で相談してみましょう。
と検索すると、各大学の学生相談室のページが見つかると思います。
相談室を設けている大学はとても多いですから、まずは自分の大学の学生相談室の利用を考えてみてください。
また、全国すべての大学を網羅しているわけではありませんが、こちら(大学等が運営する心理相談)からも各大学の心理相談室を調べることができます。
【2】大学生協の無料相談テレフォン
※大学生協の共済に加入している方のみ
大学生にとって安心安全の大学生協が行っている無料相談テレフォンです。
1回30分以内ですが、24時間365日運営しており、無料で利用できるのが魅力です。
今までの「相談事例」も公開されていますので、大学生協の共済に加入している方は参考にしてみてください。
【3】病院でうつ病について相談する
学校などの相談室でカウンセリングを受けても解決しそうに無い場合、病院の精神科や心療内科を訪れるのが最もおすすめです。
お医者さんたちは「精神」についてのプロです。
自分で解決策を深く考えるよりも、ぜひ「お医者さんにアドバイスをもらいに行く」という選択肢を考えてみてください。
ちなみに、こちらで自分の家から近い「うつ病を相談できる病院」を検索することができます。
⇒うつ病を相談できる病院検索 (by QLife)
まとめ
「大学に行きたくない」というのは、とてもデリケートな問題です。
何度も言いますが、大切なのは一人で悩みを抱え込まないということです。
一人で考えていると、どうしても視野が狭くなりがちです。
自分で考えて上手い手立てが見つからないならば、まわりに相談して客観的な意見を取り入れましょう。
※こちらに大学を中途退学した方々の経験談とアドバイスをまとめています。