「大卒新入社員の約3割が3年以内に退職する」というニュースを耳にしたことはありますか?
毎年、多少の変動はあるものの3割前後の新入社員は3年以内に会社を去ります。
無事に就職先を決めた安心も束の間。
今度は「社会人になって自分はやっていけるのかな」と不安になっている学生さんも多いのではないでしょうか?
今回は「新社会人の不安」と「不安を解消するためのアドバイス」を書いていきます。
社会人生活を目の前に不安を感じている人は参考にしてみてください。
目次(もくじ)
新入社員の不安は3つに絞ることができる
新入社員が感じる不安にはいろいろとあるのですが、大きくは次の3点にまとめることができます。
① 人間関係への不安
② 職場環境への不安
③ 仕事の内容への不安
① 人間関係への不安
●「先輩、同僚と上手くやっていけるか」という横の人間関係についての悩み
●「上司と上手くやっていけるか」という縦の人間関係についての悩み
この2つの悩みを抱えてしまう人はとても多いです。
新社会人として職場に入ると多くの人たちと関わらなければなりません。
● 直属の上司・先輩
● 同期入社の新入社員
● 取引先の方々
この中で特に悩むのが、先輩・上司との関係です。
新参ものとして新しい人間関係に入っていく中で「既に職場で力を持っている存在」というのは恐怖の対象にもなりえます。
実際に最初に高圧的な上司や先輩にあたるとストレスが溜まりますし、気の弱い新入社員は萎縮するようになってしまうこともあります。
一方、同期はほぼ同じ立場でスタートするのでお互いの境遇に共感できることが多く、仲良くなりやすいです。
入社後、年月が経っても支えあえる存在にもなるので、積極的にコミュニケーションをとりましょう。
人間関係の不安への対策
多くの会社では、先輩社員も上司も新入社員に気を使ってくれます。
空き時間に話しかけに来てくれたり、お昼に誘ってもらえたり。
自分が新入社員になるのは一度きりで緊張しますが、受け入れる先輩、上司から見れば「毎年の風物詩」です。
少しミスがあったところで目くじら立てて激昂するほど子供でもありません。
変に上手くやろうと思わず、肩の力を抜いて元気に誠実に新人らしい態度で接すれば悪く思われる事はありません。
ご馳走してもらったら「ありがとうございます!」と元気にお礼する。
率先して挨拶する。
これくらいのことでも人間関係が徐々にできていくので安心してください。
ただし、変わり者というかどうしても波長の合わない人も中にはいるでしょう。
しかし、ここで「上手くいかない人がいる」と悩むことはありません。
仕事をするための最低限のコミュニケーションさえ取れていれば問題はありません。
「全員に好かれよう」と思う必要はありません。
自分の味方をしてくれるような人間関係を少しでも作れていればやっていけます。
② 「職場環境への不安」
「残業代は出るのか」
「有休はとれるのか」
「給料は十分か」
など職場環境への不安です。
昨今はインターネットの普及で「ブラック企業」や「過労」など 働く側にはシャレにならない様なエピソードを見かける機会も増えました。
「働き方改革」と世間では言いつつも、不安を抱える新入社員はたくさんいます。
規制は入る様になってきているものの、ブラック企業・グレー企業の存在は大きな不安です。
新社会人になる学生の皆さんでも「就職先の会社って実はブラック企業?」と不安に感じている人もいるのではないでしょうか?
正直な話、この「就業環境」については会社によるところが大きく、まずは様子を見るところから始めるしかありません。
もしも就職先がブラック企業なら
「仕事がしんどい」という話であれば乗り越えなければいけない事もあるのですが、「明らかに法令に違反している」なら転職検討をしても大丈夫です。
例えば、このような場合は要注意です。
● 始発終電で働いても残業代はなし
● 休日出社はサービス扱いの無給
● ペナルティで罰金がある
「新卒3年は勤めるべき」なんて言葉もありますが、実際には3年以内の転職者も増えています。
次が見つかるか怖いと感じるのであれば、まずは転職エージェントに登録しましょう。
そこで自分への求人を見て、書類選考に応募してから考えるのも悪くはありません。
転職先前の会社があまりにもブラックな場合、転職先の会社では同情こそされますが「忍耐がない」と評価されることはまずありません。
ブラック企業という最悪のカードを引いても退路はあるので、落ち着いて考えましょう。
③ 仕事内容への不安
「営業の仕事だけれど成績を出していけるか不安」
「仕事を覚えていけるか不安」
「仕事が上手くこなせるか不安」
などなど、今までの人生で経験が無いために実際の仕事に対しての不安を抱える新入社員は多いです。
毎年見ていて思いますが「最初から与えられた仕事を完璧にできる新人は存在しない」ので不安に感じなくて大丈夫です。
同業他社からの転職ですら社内のシステムやルールが違ったり、市場での会社の立ち位置が違うので仕事を覚えるのには時間が掛かります。
新卒の新入社員であればなおの事。
受け入れる側も「即戦力」を期待してはいません。
ただし、即戦力は期待してはいませんが「今後の戦力」としては期待されているので、教えてもらったことはきちんとメモを取るなど身に着けていきましょう。
初めから「仕事を上手くする」必要はありませんが、「教えられたことを吸収しようとする姿勢」はとても見られていることは忘れないようにしましょう。
仕事内容への不安の対策
仕事が上手くいかなければ、とりあえず上司や先輩に「ホウレンソウ(報告・連絡・相談)」しましょう。
きちんと報告や相談をしておけばアドバイスを貰えることが多いですし、そこで放置されてトラブルが起きたとしてもそれは上司の責任です。
もしも報連相しても聞く耳を持たず逆キレする様な上司がいれば、職場で快く思われていない上司です。
あなたの味方をしてくれる人間も多いので、怒られても気にしなくて大丈夫。
まずは「報連相」を徹底することで不安の種を自分の肩から降ろしましょう。
不安を乗り越えた後の話
ここまで「新社会人の感じる不安」について書いてきました。
多くはいつの間にか解決することも多いのですが、どうしても越えなければならない壁もあります。
「社会人として責任を果たさなければならない」場面が必ず来ます。
例えば、
● クレーム処理であったり
● プロジェクトの推進メンバーに選ばれたり
● 苦しい市場で営業ノルマをクリアしなければならなかったり
サラリーマンとして立場を得るためには「自分の責任で物事を動かす」場面が必ず来ます。
責められるリスクもあってしんどく感じるでしょう。
逃げ出したくもなるでしょう。
ですが、別に失敗しても命を取られるわけではありません。
自分の経験になるだけです。
「不安を感じる事」という壁は乗り越えるごとに自分の経験です。
経験が増えるほどに自分の裁量でできる事が増えて仕事が楽しくなります。
多少の壁なら超えていける自信がつきます。
不安は避けたくなるのもわかりますが、なによりも自分のために乗り越えることを意識しましょう。
まとめ
新入社員が感じる不安をまとめると以下の3つ。
● 人間関係への不安
● 職場環境への不安
● 仕事内容への不安
新入社員は「即戦力」とは考えられておらず、「長い目で育てよう」という視線で受け入れられることがほとんどです。
歓迎されて迎え入れてもらえるので、不安に縮こまらずに前のめりで「新人らしく」動くことが何よりの不安への対策です。
新社会人の皆さん、頑張ってください!
新社会人への20名のアドバイス!
「新社会人としての生活に漠然とした不安を抱いている方々に、あなたの経験を交えたアドバイスをお願いします。」というアンケートを20名の方に行いました。
新社会人になる心構えや気をつけるべきことについて参考にしてみて下さい。