大学受験は、高校までの受験に比べると規模が大きく全国区で競争です。
受験当日の緊張もさることながら、合格発表日の緊張感たるや半端なものではありませんよね。
実際、予備校に勤めていた時には一年で最も緊張する一日でした。
講師でさえ緊張するのですから、当事者である受験生が合格発表を怖くて見ることができないのは何の不思議もありません。
今回は、合格発表が怖くて見ることができない人や、発表当日まで不安で仕方がないという人に、元予備校講師としてアドバイスをします。
受験勉強の辛い期間に耐えたあなた自身を、まずは褒めてあげてください。
元予備校講師の営業マンです。
高校の非常勤講師、学習塾・予備校の講師の経験を活かして大学受験に関する記事を執筆しています。
発表の前に自分をほめてあげよう
合格発表が怖いということは、当然、それ以前に受験を済ませているはずですよね。
まず1年間、受験のためによく頑張ったねと自分をねぎらってあげましょう。
「よく頑張っていない人もいるかもしれないよ?」と思うかもしれません。
しかし、「合格発表が怖い」という感情を持っている人は頑張った人だと私は思います。
なぜならば、結果を見ることが怖いという感情を持てるほど受験に打ち込んだと考えるからです。
全く努力せず、やる気のかけらもない状態でテストを受けた時のことを考えてみましょう。
テストに対して、何も努力というコストを支払っていないのですから、成果というリターンが返ってこなくて当然です。
当然のことに対しては、人は心を動かされません。
一生懸命頑張ったテストなり、スポーツの試合であったら、
うまくいかなければ悔しいという気持ちや、残念だという気持ちが生まれるでしょう。
大学受験に関して言えば、「こわい」という感情の原因は、
「一年間の頑張りが無に帰してしまうかもしれない」からだと考えます。
やってきたことが無駄になって報われない。
今まで何をやっていたのだろう。
そうなってしまうことを恐れるがゆえに、「こわい」という感情が生まれるのです。
話を戻しましょう。
「こわい」と思う人は、一生懸命頑張った人です。
その頑張った自分を褒めましょう。
合格しても、不合格であったとしても、頑張ったという事実に変わりがないのですから。
不合格でも次に進む準備を進めておこう
頑張ったからといって、100%合格できるとは限らないのが大学受験です。
試験問題で自分の得意分野が出題されず、不得意な分野ばかりだったかもしれません。
当日、高熱を発するなど体調不良を抱えるかもしれません。
実際、私が講師をしていたころに、センター試験前日にインフルエンザを発症して受験ができなくなった学生がいました。
そうなってしまっては万事休すです。
第二志望・第三志望の大学を用意して受験準備を進めておいたり、浪人の可能性についても一応考えておきましょう。
「もし今回ダメでも次の行動に移ることが出来る」という状況が心に安定をもたらしてくれます。
合格発表をあまり意識しないようにしよう
合格発表が気になりすぎて、周りの方に思わず相談したり愚痴を言ったりしてしまいますよね。
そうしてなんとか心の平静を取り戻しても、やはり合格発表が近づいてくるにつれて緊張も大きくなってしまうものです。
これは多くの人がそうです。
そんな時は、少しでもリラックスすることが大事です。
体を動かしたり、ゲームをしたり、とにかく合格発表のことを考えなくてもいいように好きなことをしましょう。
考えても合格発表が早まったりはしません。
できるだけ合格発表のことは忘れて、ストレスを抱えないように過ごす努力をしましょう。
正直、最後は開き直ろう
「人事を尽くして天命を待つ」という言葉があります。
大学受験において「人事」とは、受験当日に実力を出し切ることと、不合格だったときに備えて志望校を複数用意することにつきます。
ということは、それ以上にやらなければならないことはほとんど無いのです。
もし不合格でも、命まで取られるわけではありません。
もし不合格だった瞬間は目の前が真っ暗になり、人生が終わったように感じることでしょう。
予備校生に聞くと、一生懸命頑張った人ほど水の底に沈みこんでしまうのではないかというくらい落ち込んでしまいます。
ですが、それでも本当に人生が終わることは無いのです。
第一志望の大学に落ちると一時的に真っ白に燃え尽きたような気持にはなりますが、そこから息を吹き返して復活することはいくらでもできます。
何度でもやり直していいのです。
合格発表は、その時点での結果です。
結果については受け入れなければなりません。
そのためにも自分で合格発表を見る必要があるのです。
怖くて怖くて仕方がない合格発表を自分の目で確認する。
その試練を乗り越えた時、あなたは少し成長していると私は確信しています。