大学進学を目指すと決めた時、決めなければならないことは2つ。
一つは、どの大学を受験するかという志望校の決定。
もう一つは、どの入試形式で大学を受験するかということです。
今回は、大学入試の試験形式を大まかに見直したうえで、推薦入試とはいったいどのようなものなのかをお話していきます。
大学入試の種類
一般入試
一般入試は、各大学が実施する学科試験で合否が決まる入試形式です。
国公立大学と異なり、必ずしもセンター試験を受験する必要はありません。
入試日程は各大学で別々に設定されます。
おおむね、1月下旬から2月中旬にかけて実施されます。
試験日が重ならなければ何校でも受験でき、合格しても辞退することが可能です。
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AO入試
AO入試は、大学側が来てほしいと考えている人物像である「アドミッション・ポリシー」に適した人物を選抜する入試形式です。
すべての入試形式の中で最も選考期間が長く、選考方法もバラエティに富んでいます。
推薦入試と似た部分が多いですが、一番大きな違いは学校長からの推薦を必ずしも必要とせず、条件を満たせばだれでも受験可能な点です。
- 求める人物像にあっているか
- 志望動機は明確か
- 将来やりたいこと
- 入学後にしたいこと
- 熱意や情熱を持っているか
などが選考基準の中で重要な位置を占めます。
基本的に合格した時は入学しなければならない専願です。
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推薦入試
推薦入試は、高校在学中の取り組みをもとに、各学校から推薦された学生が受験する入試形式です。
大きく分け「指定校推薦」と「公募推薦」の二つがあります。
公募推薦は、学校側の推薦さえあれば、どの学校に通学していても応募することができます。
一方、指定校推薦は大学側が指定した高校・教育施設からのみ推薦を受け付けます。
どちらの場合でも、大学が設けた基準をクリアし、校内選考を経て学校代表として推薦されます。
実施時期は各大学で異なりますが、10月~11月にピークを迎えます。
募集要項にもよりますが、基本的に専願(合格したら必ず進学)と考えましょう。
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指定校推薦
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指定校推薦は各大学が指定した高校・教育機関の生徒にのみ出願資格があります。
したがって、自己推薦での受験はできません。
希望者が多い場合には校内選考を実施し、決められた定員数以内で高校側から推薦します。
大学から割り振られた推薦枠のため、校内選考を通過して受験すると高い確率で合格することができます。
いわば、学校と連帯責任を負うため入学時はもとより、入学後も母校に迷惑をかけないよう、勉学に励まなくてはなりません。
併願はもとより、入学自体も基本的にできないと考えてください。
公募制特別推薦
スポーツ活動や文化活動で優秀な成績をおさめていたり、委員会活動・ボランティア活動などでアピールできる内容がある場合に受験することができます。
例えば明治大学の場合、農学部食料環境政策学の地域農業振興特別入学試験や商学部の全国商業高など学校長協会会員校対象の特別入学試験があります。
各大学で基準・規定が大きく異なりますので、募集要項をしっかりと確認しましょう。
公募一般推薦
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公募推薦は大学が定めた出願条件を満たし、学校長の推薦があればだれでも受験することができます。
指定校推薦とは異なり、推薦を得られたからといって必ずしも合格できるとは限りません。
また、推薦試験だけではなくその後に実施される学力試験やセンター試験の結果とあわせて合否を判定されることもあります。
面接や小論文を課す場合が多いので一般受験と違った対策が必要です。
出願基準
出願基準は各大学によって異なります。
ほぼ共通しているのは、基準となる平均評定値を設けていることと、課外活動や資格などをアピールすることができることです。
評定平均は高校1年生から3年生までの全科目の成績合計を科目数で割ったものです。
よって、高校1年生から定期試験や各種提出物をしっかりだし、高い評定を得ておく必要があります。
推薦入試の選考方法
推薦入試の選考方法は、書類審査・面接・小論文が中心です。
場合によっては学科試験やセンター試験を課すこともあります。
- 「調査書」
- 「推薦書」
- 「志望理由書」
- 「自己推薦書」
- 「エントリーシート」
など各大学で提出を求められるものは異なります。
推薦入試を受ける上での注意点
推薦入試では調査書が重視されます。
高校在学中の集大成ともいえるものなので、推薦入試を少しでも考えるなら、平均評定をあげることはもとより、出席日数・課外活動・部活動などにも力を入れておきましょう。
調査書はあなたの行動記録といってもよいものなので、やっていないことを書くことはできないからです。
早めの準備をする人こそ、推薦入試を制することができますよ。