法学部はきついし大変?|現役の法学部生がホンネで教えます!

法学部の苦労と魅力|現役の法学部生がホンネで教えます!

今回は、法学部の魅力や授業内容について現役の法学部生が分かりやすく教えます。

「行きたい学部が無いから、とりあえず法学部に進学しよう」

という受験生は多いですが、実際これはまったくオススメしません。

法学部の授業内容は「小難しい法律の勉強ばかり」ですから、法律の勉強に拒否反応を起こす学生はまずやっていけません。

「なんだか楽そうだから」と法学部を目指すのは、大学生活4年間をチップにして壮大な賭けをするようなものです。

法学部を目指すなら、卒業後のことを見据えて覚悟を決めてからにしましょう。

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この記事は、法学部生おんそくさんの寄稿です。
目次(もくじ)

法学部の魅力・メリットについて

学生

法学部のメリットとしては、何と言っても、その学習内容が社会に出てからもそのまま役立つことにあります。

法学部卒業後、法律実務家になったとすれば法学部で学んだ内容がそのまま仕事になりますし、公務員になった場合にも、行政官として行政法に携わる機会が多くなると思います。

また、一般企業に就職した場合でも、法務部に入ることができれば、学部で学んだ内容を生かして仕事をすることができます。

将来的に出世した場合にも、法務部に配属され法律を使った仕事を任されることがあるかもしれません。

その他にも、法律を調べる方法を知っていると、日常生活でトラブルに巻き込まれた際にも法律を味方にすることができるかもしれません。

法律は私たちの日常に密接に関わっていますが、多くの人は法律について詳しくないのです。

法律を知っている、あるいは法律を調べる方法を学ぶことができるのは、法学部の魅力といえるでしょう。

法学部の特徴・授業内容・忙しさなど

教室

法学部の特徴としては、法律を勉強して資格を取ったり、公務員になったりして、法学部での学習を将来に活かそうと考えて入学してくる人が多いです。

そのため、法律についてかなり熱心に勉強している人も多く、良い成績をとるのはなかなか難しいと思います。

しかし、 法律の勉強は大学卒業も将来にわたって役に立つので、法学部に入学したらしっかりと法律の勉強をするのが良いでしょう。

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特に法曹関係(弁護士・検察官など)を目指している方々の勉強量はすさまじいです。

進級するにつれてカリキュラムが複雑になる

選ぶ 迷う

法学部の授業は、 当然ですが、卒業に必要な選択必修の単位のうちのほとんどが法律の授業です。

大学によって異なりますが、僕の場合を例に出すと、

● 大学1年生の時:

  • 「民法の総論」
  • 「物権」
  • 「憲法の人権の範囲」

● 大学2年生の時:

  • 「民法の債権」
  • 「憲法の統治」
  • 「刑法」

● 大学3年生の時:

  • 「民事訴訟法」
  • 「刑事訴訟法」
  • 「商法」
  • 「行政法」
  • 「労働法」
  • 「その他司法試験の選択科目にあたる法律」

というように、段階を踏んでより広く深く法律について学ぶカリキュラムになっています。

その他にも、

  • 犯罪学・法哲学などといった授業
  • フランス法・英米法などの海外の法律に関する授業

もあります。

もちろん、進級すればするほど学ぶ内容は複雑で難解なものになります。

そして、基本を理解できていないと、進級後にとても苦労することになります。

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基礎の理解はどんな学問でも重要ですが、法学の場合、基礎を理解しないと全く前に進めなくなりそうなイメージです。


出席は取らないけどテストは大変

大学によりますが、法学部の授業のうち大教室で行われる法律の授業の大半は出席をとりません。

そのため、授業に出なくてもテストさえできてしまえば単位を取得することができますから、授業をサボってしまえばあまり忙しくはないでしょう。

ですが、授業に出ないで単位を取れるほど法律の学習は甘くないです。


基本的に、テスト前にはかなり勉強をしなければ単位を取ることはできません。

さらに、 1、2年生の間には英語と第二外国語が必修になっている大学が大半だと思われます。

必修語学の授業は基本的には出席を取るので、出席しなければなりません。

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経営学部出身の身からすると、法学部は直感に頼った解答で試験を切り抜けられる科目が少ない印象です。

法律系の資格を取るなら勉強漬けの日々

学生

さらに、司法試験や司法書士試験を目指す場合、大学1年生からしっかりと法律の勉強をしなければなりません。

大学1年生の頃から予備校に通ったり、参考書を購入して学習をしている学生も多いです。

公務員を目指す場合も、公務員の種類によりますが、大学1、2年生のうちから勉強を開始している人も多いです。

その上、アルバイトやサークル活動などをしているととても忙しくなります。


法学部生は基本的に忙しい

「暇な時間はアルバイトしよう!」←辞めるべき

サークルは3年生の夏から秋の入らくらいに引退になり、 3年からはゼミが始まります。

所属するゼミにもよりますが、私のゼミでは1時間半の授業に対して、それと同じぐらいの時間予習をする必要があります。

さらに、私の大学には法律家を目指す人向けの「法職養成専門プログラム」と言う授業があり、この授業もかなり予習が大変です。

このように法学部生はとても忙しいと言えるでしょう。


どんな人が法学部に向いている?

やりたいこと

法律学は難しい専門用語がたくさんありますし、法学部の試験では法律論文を書く必要があります。

そのため、難しい言葉や論文を書くことに抵抗が少ない人が法学部に向いていると思います。

現代文が大得意!

という方は法学部に向いているのではないでしょうか。

また、法律は基本的に「要件が満たされれば効果が発動する」という仕組みになっています。

そのため、複雑なルールのカードゲームやボードゲームが好きな人も、もしかしたら法律に向いているかもしれません。


そして、

ただただ楽な大学生活を送りたい。

という理由で法学部を志望している人は、法学部に致命的に向いていません。

  • 「文学に興味ないし、文学部は嫌だな」
  • 「大学は入ってまで数学やりたくないし、経営・経済学部は嫌だな」
  • 「潰しが利きそうだし、無難に法学部に行こうかな」

などという理由で、文系受験生が消去法で法学部を選ぶと、後々の大きな後悔につながります。

これらに心当たりがあるなら、学部選びをもう一度やり直すことをおすすめします。

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法律に興味が無い方は、法学部は本気で避けた方がいいでしょう。


法学部志望を決めてから大学選びをする際に知っておくべきこと

選ぶ 迷う

まず、将来自分がどんな職業に就きたいのかというのを何となくでもいいので決めておくと、大学選びがしやすいのではないかなと思います。

例えば、司法試験を受験したいと考えている場合、

● 国立大学であれば東京大学、京都大学、一橋大学はかなり司法試験合格者数が多いですし、

● 私立で言えば慶應義塾大学、早稲田大学、中央大学は司法試験の合格者が多いです。

そのため、司法試験を受験したいと考えている学生は、上記のような大学が進学先の候補となるでしょう。


一方で、民間企業に就職して将来世界で活躍したいと考えている場合には、国際系に強い上智大学、青山学院大学、立教大学なども選択肢に入ってくるでしょう。

公務員に強い大学であれば、上記大学に加えて日本大学、立命館大学、国立であれば千葉大学なども候補に入ってくると思います。

卒業後の進路によって強みのある大学が異なるので、大学受験の時点で大学はしっかり調べておくべきですね。

また、自分に合ったフォロー体制の大学を選びましょう。

法曹志望や公務員志望の場合には、ダブルスクールをする場合が多いと思いますので、大学から予備校が通いやすいのかという観点からも検討した方が良いかもしれません。


ですが、基本的に公務員に強い大学資格試験に強い大学は、大学の近くに予備校があったり、

大学内で試験対策ができるような制度が設けられている場合が多いですから、それなりに関してもよく調べておくと良いでしょう。

また、大学から家が遠いと通学時間が長くなり、 勉強やインターンシップに参加する余裕がなくなってしまうかもしれません。

大学から自宅までの距離はあらかじめ調べておきましょう。


通学時間がどうしても長くなってしまう場合には、一人暮らしをすることも検討しておくと良いでしょう

ちなみに、法学部のある学校についてはこちら法学とはどんな学問?研究内容や学び方などを解説で調べられます。

一人暮らしをしている大学生の約8割は片道通学時間20分以内だというデータがあります。


法学部の就職・大学院事情について

教養 大学

法学部生の就職先は、一般企業であれば銀行や保険会社などが多いです。

民間企業に就職することを考えている法学部生は、資格の勉強に時間を割かなくてもいいので、ある程度の時間を確保できます。

インターンシップやセミナーなどに参加する時間も、十分に取れると思います。


しかし、資格試験や公務員を目指している学生に比べて、法律の勉強がおろそかになって単位を落としがちです。

法律の勉強もおろそかにしないように気をつけましょう。

近年では、司法試験の受験要件として、

が必要でから、司法試験を受験して「弁護士」「検察官」「裁判官」といった法曹3者になりたいと考えている人は、法科大学院に進学することが多いです。


法学部を目指す受験生へのアドバイス

法学部を志望しているなら、主な受験科目はすべて力を入れて勉強しておくべきです。

現代文の勉強は、難解な法律の文章を読む基礎力をつけるために必要です。

現代文が苦手なまま法学部に入学すると、法学部の授業が苦痛に感じられてしまうかもしれません。現代文はしっかりと勉強しておきましょう。


また、英語は将来就職してから非常に重要になってきますが、 法学部に入学すると法律の授業で忙しく語学を勉強する時間がなかなか取れなくなってしまうことが多いです。

できるなら、入学前に英語の勉強はしっかりとしておいた方が良いでしょう。

もちろん、ほとんどの大学の入学試験で英語は配点も高いですから、受験戦略という面においても英語の勉強はしっかりとしておきましょう。


また、数学も重要です。

数学は法律学と一見関係ないように思えますが、数学の公式を使って問題を解くという思考方法は、 条文を使って事例問題を解決する法律学の思考方法と似ているところがあります。

数学の勉強もできればしておいた方が良いでしょう。


社会に関しても、憲法等を学習する際に重要になってきます。

日本史・世界史・倫理・政経といった社会科科目も法律と関連がありますので、勉強しておいた方が良いでしょう。

法学部を志望しているのであれば、どの受験科目も手を抜かないよう勉強しましょう。

そうすると、入学後は多少の楽ができるはずです。

こちらで私の大学受験時代の勉強方法などを書いていますので、よければ参考にしてください。

法律に興味がない方は法学部を選ぶことを避け、自分にあった学部選びをするのが吉です。

大学の選び方が分からない?大学選択の5つの基本を教えます

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